日本の特別地域特別編集92 これでいいのか品川・目黒・港区
日本の特別地域
知られざる『東京タワマン』理想と現実 第1弾
21世紀の日本において、「憧れの生活スタイル」は大きな変化を遂げた。タワーマンションはその象徴といってもいい。 そして、タワーマンションを決定的に「日本人の憧れの的」としたのは、港区の六本木ヒルズレジデンスだ。 六本木ヒルズの完成は2003年。同年には品川区の品川Vタワー、目黒区の中目黒GTハイツはその前年に完成している。 都心部のタワーマンションが、そのブランド力を確固たるものにして早16年。この「歴史の流れ」はまさに、東京都心3区から始まったのだ。 しかし、その「震源地」たる都心3区では、以降それほど大規模な開発は行われてこなかった。 これは、単純に都心部の地価や諸条件が厳しすぎて「大規模再開発」といえるほどのものを実行できなかったことが、その大きな理由だろう。 しかし近年、タワーマンションブームの出発点である都心3区で、ついに大規模な再開発がスタートした。待ちに待った真打ち登場である。 だが、長く続いたタワーマンションブームの末、今や「タワマンの弊害」といったものが、次々とあらわになってきている。 日本の最先端ともいえる都心3区で「いまさらタワマン」なのかという疑問符もつくだろう。 本書は再度の激変に直面する品川・目黒・港区。そしてその他東京20区すべての地域を調べ上げ「タワーマンションの理想と現実」を明らかにする一冊だ。 急速に普及したタワマンは、どのような恩恵と弊害を地域にもたらしたのか。そして、これからの「人が暮らす街」として何が必要なのかを、綿密な現地取材と資料精査から解き明かす。 東京23区にお住まいの方、「いつかは品川・目黒・港区へ」と考える皆様、是非ご一読いただきたい。