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ホーム 社会一般 これでいいのか静岡県浜松市

発売日
2017年02月25日
価格
1,012円
(本体920円+税10%)
サイズ
文庫
ISBN
9784896376159

これでいいのか静岡県浜松市

編:松立 学編:鈴木 和樹編: 岡島 慎二

地域批評シリーズ

何事にも果敢に挑戦する「やらまいか精神」の浜松市民

浜松市のイメージといえば、うなぎ(うなぎパイ)、 餃子、ピアノ、オートバイ、浜名湖などなど。 知名度も低いわけではないが、どうしても県の中心である 静岡にばかり目が行ってしまい、 静岡県と聞いても浜松をイメージする人は決して多くない。 というか、ヨソ者にしてみれば、県西部(遠州地域)自体が、 静岡県から抜け落ちてしまうことが多々あったりする。 浜松といえば、こと静岡県内においては静岡との対立軸で語られることが多い。 実際、静岡が2003年にお隣の清水市と合併し、 2005年に政令指定都市への移行を成し遂げると、 負けじと浜松も周辺の11市町村を版図に加える超広域合併を見事に実現。 県下最大の80万都市となり、2007年に政令指定都市へ移行している。 こうした静岡の後追いとも思える浜松の動きの背景に、 静岡への対抗意識がまったく無かったといえばウソになる。 こうした浜松発展の土台となったのが、「負けてたまるか! 」 「いっちょやってやろうじゃないか! 」という「やらまいか精神」だろう。 「やらまいか精神」に裏打ちされた浜松魂は、静岡への対抗心のみならず、 新しいものや前例のないことでも果敢に挑戦し、 それを成就させていく浜松人の原動力となってきた。 近代以降、市内の工業化が進められていく中で、 本田宗一郎が本田技研工業を創業して日本初の国産オートバイを、 山葉寅楠が日本楽器製造(ヤマハ)を設立して日本初の国産ピアノを、 鈴木道雄が創業したスズキはやがて日本初の軽自動車を完成させ、 いずれも世界に冠たる企業に成長していった。 一大工業都市となった浜松の製造品出荷額(2014年)はおよそ2兆円。 製造品出荷額で全国4位に入る静岡県において、浜松はそのトップランナーの座を堅守し続けている。 しかし、数字上は依然、県内トップの工業都市である浜松だが、 好調だった製造業はリーマンショックをきっかけに業績が大きく落ち込み、 工場移転やハイテク分野の対応遅れもあって、その後の回復状況も芳しくない。 街の主力産業の停滞は、商圏の郊外化も相まって中心市街地の地盤沈下も招いている。 近年は外国人観光客の増加もあり、 製造業と共に市の産業の柱にしたい観光業についても、 積極的にインバウンド対策は進めているものの、 東京・名古屋間における訪日客の中継宿泊地になっているだけで、 豊富な観光資源をうまくPRできていない現状だ。 また、2000年代半ばのマンション建設ラッシュや大学誘致、 郊外部の積極的な住宅開発もあって、人口こそ若干の減少率でとどまってはいるものの、 政令指定都市として見たなら、どうにも貫禄に欠ける状態が続いている。 このままではお得意の「立身出世」も望めないだろう。 出世・野心で版図を拡げ、静岡への対抗意識を持ちつつ、 ものづくりの実力を知らしめてきた浜松市は、これからどこへ向かっていくのか? 取材やデータを元に本書が解き明かしていこう。

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