カナシミ水族館 心が泣き止む贈り物
ことのは文庫
悲しみの記憶が光る魚や生き物となって見える「カナシミ水族館」。4人のスタッフが案内する、過去と向き合う一夜限りの優しい物語。
過去に夢を罵倒され、友人に裏切られた事で、これ以上悲しまないよう他人を避けて生きていた高校生の律。
ある夏の日、クラスメイトのあかりが手を差し伸べてくれたにも拘わらず、拒絶してしまう。
人との接し方を見失い困惑していた夜、気が付くと律は謎の水槽の前に立っていた。
そこは「自分の悲しみが魚になる」という、不思議な水族館。
四人のスタッフに案内されながら出会う生き物たちは、優雅に泳ぎ、時折あたたかな光を放つ——。
あなたの美しい悲しみに触れられる幻想的な場所「カナシミ水族館」へようこそ。
心の中の自分と真っ直ぐ向き合う、涙と友情のやさしい物語。