君が、僕に教えてくれたこと
ことのは文庫
霊視できる男子高校生に助けを求めたのは、コンビニで働く実姉を見守るセーラー服姿の霊だった。今読むべき切なくて温かい青春物語。
幽霊が見える天(てん)は、見た目は怖いけど頼まれると断れない性格のせいで、今まで何人もの幽霊を助けていた。そんな自分に嫌気がさしていたある日、コンビニの前に立ちつくすセーラー服の幽霊・陽菜(ひな)と出会ってしまう。
「お願い。あたしのお姉ちゃんを守ってほしいの」
頼みごとばかりしてくる幽霊には、もううんざりしていた天だったが、その陽菜の願いがきっかけとなり、ふたりの抱えていた切なくも愛おしい、それぞれの伝えたい想いが交錯しはじめる――。
セーラー服姿の幽霊との出会いが、天の止まっていた時間を再び動かしていく――。