じんわり深夜の洋食店 お見合い夫婦のおしながき
ことのは文庫
お見合い夫婦が営むのは、眠れない人達が集まる深夜営業の洋食店。不慣れな2人が手探りで紡ぐ、美味しいご飯と優しいご縁の物語。
三十路を前に漠然とした不安を感じていた史緒(しお)は、知り合いからお見合いを勧められ、理人(りひと)と出会う。
料理人として働いている理人は、家族の事故のトラウマで夜眠ることができず、夢だった自分のお店を持つことを断念したという。
――深夜にごはんが食べられるお店は、きっと需要があるはず。
お見合いの場で史緒は「深夜営業の洋食店を二人で開かないか」と、結婚と開業を提案。
勢いで始めた深夜の洋食店にやってくるのは、二人のように夜間勤務のお客様や、「眠れない同盟」を組んでいるお客様も。理人の作る料理と史緒の接客で、人々は癒され、眠りにつく。
お見合い夫婦の絆が徐々に太く濃いものになっていく、美味しいごはんと優しいご縁の物語。



